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【トリマー監修】夏のサマーカット、本当に涼しい?

夏のケア。愛犬・愛猫のメリット・デメリットと正しく選ぶ暑さ対策をご紹介します。

メリット・デメリットを知って、その子に合った暑さ対策を

暑い季節になると、「毛を短くした方が涼しいのでは?」と、愛犬・愛猫のサマーカットを検討されるご家族も多いと思います。 見た目にも涼しそうなサマーカットですが、毛を短くすれば必ず熱中症予防や暑さ対策になるわけではありません。

犬や猫の被毛には、体を覆っているだけでなく、直射日光や外気から皮膚を守り、体温変化を和らげる役割(断熱材の役割)もあります。 そのため、毛質や犬種・猫種によっては、短くしすぎることでかえって暑さや紫外線の影響を受けやすくなることがあります。

サマーカットのメリット

毛量が多い子や長毛の犬・猫では、適度に毛を短くすることでお手入れがしやすくなり、毛玉やもつれの予防につながります。 また、被毛の中に熱や湿気がこもりやすい場合には、適切な長さに整えることで風通しが良くなり、皮膚炎などの皮膚の状態を確認しやすくなることもあります。 特に猫の場合、高齢や病気などで自分自身のグルーミングが難しい子では、被毛を管理しやすくすることが大きなメリットになる場合があります。

【before】苅谷動物病院グループ トリミング利用の愛犬さんたち

注意したいデメリット(リスク)

一方で、皮膚が見えるほど短く刈る「丸刈り」に近いカットはおすすめできない場合があります。

被毛を短くしすぎると、

  • 直射日光による日焼け
  • 紫外線による皮膚へのダメージ
  • 虫刺されや外傷(擦り傷など)
  • 外気温の影響を直接受けやすくなる
  • 毛質が変化したり、毛が生えそろうまで時間がかかったりする(バリカン後脱毛症など) といったリスクがあります。

特にチワワ・ポメラニアン・柴犬などのダブルコートの犬では、アンダーコートとオーバーコートが体温調節や皮膚の保護に役立っているため、極端に短く刈ることで本来の機能を損なう可能性があります。

猫についても、被毛は暑さや紫外線から皮膚を守る役割があるため、暑さ対策だけを目的として全身を短く刈る必要がないケースが多いとされています。

 

「切る」より「抜け毛を取り除く」ことが大切な場合も

夏の被毛管理では、サマーカットだけでなく、こまめなブラッシングもとても重要です。

抜けたアンダーコートや死毛(不要な抜け毛)を取り除くことで、被毛の中に空気が通りやすくなり、毛玉や蒸れの予防につながります。 特にダブルコートの犬では、短く刈るよりも定期的なブラッシングやプロによるシャンプー、レーキング※で余分な被毛を取り除く方が適している場合があります。

※不要なアンダーコート(下毛・抜け毛)だけをピンポイントで取り除く施術

 

サマーカットだけでは熱中症対策になりません

最も大切なのは、サマーカットをしているから暑さ対策は十分、と思わないことです。

熱中症予防の基本は、

  • エアコンで室温・湿度を適切に管理する(ペットの目線で温湿度チェック)
  • 衛生面に配慮し、複数の場所に水飲み場を用意する
  • 直射日光を避ける
  • 時間帯ではなく「路面温度」を確認して散歩を行う
  • 車内に残さない(短時間の買い物でも車内放置厳禁)

といった環境管理です。 サマーカットは、あくまでも被毛管理の補助的な方法のひとつです。

🐾 その子に合ったカットを選びましょう

適切な毛の長さは、犬種・猫種、毛質、年齢、皮膚の状態、生活環境によって異なります。

「夏だからとにかく短く!」ではなく、その子の被毛がどのような役割をしているのかを考えながらカットすることが大切です。

【after】すっきり整い、皮膚被毛も清潔に。

サマーカットをするか迷われている場合や、皮膚病・毛玉などがある場合は、当院の獣医師やトリマーにご相談ください。

見た目の涼しさだけでなく、皮膚と体を守ることも夏の大切なケアです☀️🐶🐱