CASE

消化管内視鏡検査

Case10.消化管内視鏡検査

消化管内視鏡検査の説明

消化管内視鏡検査は、消化器症状(下痢・嘔吐・食欲不振など)が慢性的(3週間以上)に続いている場合に適用されます。
血液・便・尿・レントゲン・超音波などの検査で、寄生虫感染症や肝臓・腎臓などの病気ではないと確認した後、消化管内視鏡検査により、消化器疾患であることが確定されます。
消化管内視鏡検査には下記の2つがあり、どちらも事前に血液検査にて全身状態を確認したうえで、麻酔下で実施されます。

部消化管内視鏡検査

口から内視鏡を挿入し、食道・胃・小腸の一部を観察します。

下部消化管内視鏡検査

肛門から内視鏡を挿入し、大腸・小腸の一部を観察します。

安全性に十分な配慮をし、年間100症例を超える消化管内視鏡検査を行っています。

消化管内視鏡検査で分かること

消化管内視鏡のカメラを使い、食道・胃・小腸・大腸の内部を目視で観察することで、潰瘍・炎症・腫瘍・ポリープなどが発見できます。また、検査の際に、生検(内視鏡に仕込まれた鉗子により異常が認められる臓器の組織の一部を採取し、顕微鏡で観察する検査)をしたり、ポリープを切除することもできます。

食道狭窄

食道狭窄とは、食道の一部が狭くなって食物が通りにくくなる病状のことです。
観察しながら、バルーンカーテル(風船のようなものを膨らませる装置)を挿入し、狭窄している部分で膨らませることで、比較的小さな負担で食道の拡張を行うことができます。

胃の病変

人間とは異なり、犬や猫では、胃潰瘍や糜爛(ビラン)であるケースは少ないです。そのため、胃に異常が認められた場合は、腫瘍である可能性が高いです。

小腸の炎症や腫瘍

小腸には絨毛と言う栄養を吸収するための細かいヒダがあります。炎症や腫瘍が起こると、左の写真のように、ヒダが短く太くなったり、無くなったりします。見た目だけでは異常を判別しにくいため、生検を行うことで、診断を確定します。

直腸の腫瘍

直腸の手術はその方法により動物への負担が大きく異なります。
検査時に腫瘍の状態・広がりの具合を観察し、生検を実施することで、手術前病変の様相を明らかにでき、その動物にとって適切な手術方法を選択することができます。